数列が嫌いだという人に「どういうところが嫌いか」と尋ねると、
「数列の式を立てるときに n を使うのか n-1を使うのかで困ってしまうところが嫌いだ。」
という答えがたくさん返ってくる。
特に等差数列や等比数列の一般項を求めるときには、
「なんでを求めるのに n-1 を使わなくてはけないのか!!」
と怒りにむせてくる人は多いと思う。
怒りを静めて聞いて欲しい。
まずは、手のひらを広げて眼の前に持ってきてもらいたい。
ふざけてはいない。これでいいのだ。
指の数は…5本、尋ねたいのは指と指の間の数は?
4個ですよねぇ。間の数は指の本数よりも 1つ少ない。
これは 5- 1として求めた数であ~る。
「植木算」という名前をかすかに覚えている人がいるとハナシはもっとわかりやすい。
もし眼の前に持ってきて開いた指と指の間隔が全部等しければ、
この間隔が等差である。
今、この間隔を2㎝としよう。
すると親指から小指までの間の数は( 5- 1)個となる。
親指から数えはじめたので、
ここをスタートとして「1」とおくと親指から小指までの間の距離は、
1+( 5- 1)× 2 =9
となっておよそ 9㎝であることがわかった。
仮に指の数が n 本ある人が眼の前に手のひらを広げたとしよう。
おわかりのとおり、
指と指の間の数は n-1 個となるから、間隔がさっきと同じ2㎝だとすると、
親指から最後の指 (この指を何というのかわからないのだが…) までの距離は
1+( n- 1)× 2 = 2n+ 1㎝となる。
ここまでくれば、もういいたいことはわかるでしょう。
つまり、第 n項の一般項を求めるときには、
「n-1でいいのだ!」
ちなみに和を求めるときはどう扱うであろうか。
今 1, 8, 15,22,29という並びの数がある。
たまたまカレンダ-を見て月曜日の日にちを並べただけなのだが、
この数を全部足すと和はいくつになるか考えてみたい。
数の間隔は 7である。また項数は 5個となる。この並びの下に順序を逆にして数を並べてみると
1+8+15+22+29
29+22+15+8+1
30+30+30+30+30
ご覧の通り順序を逆にした数との和はすべて30となった。
大切なのは30がいくつあるかで、今度は項数と同じく 5個そんざいしている。
つまり計算式は 30×5÷2=75が和となる。
2で割っているのは上下2段で足しているからなのは理解できるでしょう。
こうして和を求めるときには項数と同じだけの数をかけることになる。
つまり